煮付けにして食べると最も美味しい魚はメバルだと信じている。次点は伊豆に行くと食べるキンメダイ。第3位はマコガレイ。お刺身でも食べられる新鮮なメバルを1匹丸ごと煮付けに。ご飯も進むし、辛口の日本酒とも絶妙に合う。自分で釣ったメバルの煮付け……これに勝る贅沢はない。
メバル開幕戦で煮付けサイズ(20センチ超)のメバルを12匹と釣果に恵まれ、メバルの煮付けは世の中で最高の贅沢と刷り込み済みの子供1号・2号の、「メバルの煮付けを食べたければ肩を揉め」と命じても、「お茶を汲んでこい」と言っても素直に従う姿にすっかり有頂天だったりする。つまりへた釣り家ではメバルの煮付けはそれくらい価値があるわけだ。
へた釣りはメバルの煮付けが1匹分あれば、大好きな「船中八策」という高知のお酒を4合は飲めちゃうのである。このお酒は、口の中に日本酒らしい香りと味をしっかり残してくれながらも、心地よく喉を通って胃袋にやさしく拡がっていく。味と値段のバランスが取れた土佐杜氏の最高傑作のお酒の一つではないかと思っている。辛口の日本酒がお好きな人には手放しでオススメできる1本だ。
■メバルの煮付けのレシピ
1.ウロコをていねいにとって、腹ワタとエラを取る。メバルが大きいときは庖丁で切れ目を1本ないし2本入れて味がしみこみやすくしておく。
2.鍋にだし汁を入れ、酒、醤油、みりんを同量ずつ入れて煮付け用の汁を作る。量は結構目分量でよい。こんなもんかな?より少し薄口に作っておくと失敗しない。これに生姜(少々、なければチューブでも可)と砂糖を入れて一煮立ちさせる。
3.火を中火に落として下処理したメバルを入れて落としぶたをして、10~15分くらい(魚のサイズによる)煮る。
4.煮たあとにすぐに取り出さずにしばらくそのまま置いておくと、味が染みてさらに美味しさUp!!
著者: へた釣り