大事な釣り道具を海の中に落っことしたこと……実はへた釣りは三度ある。一度目は堤防で投げ釣りの竿とリール&三脚をサメに。二度目はやはり堤防で突風に煽られてウキ釣りの道具一式を。三度目はボートを転覆させてキス竿とリール。もう釣り止めよかな?ってほどに落ち込んだ。
釣りを始めたころは経験の浅さと知識の不足からヘマをたくさんした。ちょっと考えれば起きないようなことをたくさんした記憶があるが、なんといっても脳裏に残像として強く残っているのが、道具を海中に落としてしまい、激しく落ち込んだ記憶である。落ち込んだ瞬間に被害総額××万円なんて、現実的な苦悩も襲いかかってくる。
最初の被害は投げ釣り。晩秋のころの夜釣りの堤防でだった。クロダイを狙ってぶっこみ放置の大物狙いだったのだが、かかった獲物が大きすぎた。へた釣りは放置した投げ竿をたまに面倒みながら、メバリングの練習をしていた。突然、ガシャーンという竿を立て掛けておいた三脚(水入りバケツは吊るしていた)が倒れる音。投げ竿との距離は10メートルくらい。メバリングの竿を持ったまま慌てて走ったのだが、竿先ライトがゆっくりと堤防の際に引っぱられていき、海面へと消えていく。
へた釣りが使っていたのはドラグなしの投げリール。おそらくサメかエイが喰いつき竿ごと全部引っ張って行ってくれた。当時持っていた唯一の投げ釣りの道具、スピンジョイ405CX-Tとスーパーエアロ…買って半年も経っていなかったのにさようなら。買い直した投げ竿用のリールはドラグ付きのパワーエアロプロサーフにしたのは言うまでもない。購入したサンスイ渋谷店の店員さんに「何狙うんですか?」と聞かれたので「サメかエイ」と答えると笑われた。
二度目は自分が完全に悪い(一度目もか?)。風が強い堤防で釣りをしていたとき。釣った魚を入れる用にバケツを持っていったのだが、これをロッドケースに引っかけておいた。間欠的に突風が吹く。ゴォォォォという音を立てて恐ろしい強風。竿を出していたへた釣りは怖かったのでしゃがんだのだが、風を受けたバケツはロッドケースを引っ張りながら堤防の際へと進んでいき、落水。堤防の下がちょうど風裏になったらしくロッドケースは浮いていた。へた釣りは海に飛び込んでこれを回収する羽目に。12月の伊豆なので海水温は15度近くあったと思うがそれでも寒かったw
落水。ライフジャケットはしていたので命は無事だったが、転覆した瞬間のことは全く記憶がない。気がつくとボートの裏側に掴まって海上に浮いていた。タックル一式(メバリング用にお気に入りだったソアレBB含む)は当然海中へ。ただし、クーラーだけはすぐ近くをプカプカ漂っていたので回収。ボートでの用便…一度岸に戻るか、座ったまま水汲みバケツにするのが正しかったようだ。おしっこ用の小さめのパケツと尻手ロープをすぐに買いに行った。
著者: へた釣り