今週末も懲りずにイサキの3戦目に挑むつもりなのだが、100キロ級のフィッシュイーターであるへた釣りはもうイサキでなくても食える魚ならいいやっ!と釣る前から敗北宣言をしてしまっている。おせん殺しやチンポカミでも魚が冷蔵庫からなくなるくらいなら持って帰って喰ってやるっ!
イサキには「鍛冶屋殺し」という別称があることは以前紹介したが、スズメダイにも物騒な呼び名が、「おせん殺し」と呼ぶらしい。謂われはこう。昔、昔、和歌山におせん(お仙)さんという女性がいた。おせんさんはあまりいい生活をしていなかったらしく、下魚であるスズメダイばかり食べていたら、この魚の硬い骨が喉にささって死んでしまった。ん? 舞台が和歌山なのも、喉に刺さって死んでしまったという件も「鍛冶屋殺し」の由来と全く同じだ。和歌山では魚を丸齧りする風習でもあるのだろうか?
スズメダイは一般には美味しくない魚というイメージが定着しているが、九州の「あぶってかも」はスズメダイをまさに「炙って噛も」な料理である。「噛も」と但し書きが入っているのはよく噛まないとおせんさんのように死んじゃうからか? ほかにも韓国ではチャリと呼ばれておりお刺身で食べたり、スープの具になったり、甘辛く煮て食べたりする。スズメダイのお刺身をチャリフェ、韓国風スズメダイの洗い(?)のチャリムルフェは済州島や釜山あたりの名物料理らしい。日本でも韓国人街にいけばスズメダイがお魚屋さんで売られているそうだ。
イサキのゲストといえば、チンポカミも釣れるはずである。イシダイの若魚、サンバソウあるいはシマダイと呼ばれるサイズの別称がチンポカミ。イシダイは水族館で芸を覚えるほど頭がよい魚であるが、頭がよい=好奇心が強いってことらしく、海中を漂う毛の生えたユムシのような物を見るとツンツンと突く習性があるようで……昔、昔、イシダイの幼魚が群れている海でよからぬ感触を楽しんでいた健全男子がたくさんいたことは想像に難くない。「今日もチンポカミのとこ行こうぜ!」と精通を覚えたばかりの男子たちが……で、そんな少年が長じて漁師さんとなり、チンポカミという呼び名が定着していった?
にしても、釣りに行く前からゲストでも釣れればいいやと考えてる時点で、今週もきっとダメだなwww
著者: へた釣り