釣魚図鑑などで見たことはあった内臓に毒を持つカワハギの仲間、ソウシハギに注意するようにというニュース記事を見た。なんでも「フグの約70倍もの毒を持つものもいる」んだそうである。市場に流通することはないが、釣っても決して食べないようにと呼びかけられている。触るのはOK。
ソウシハギという魚、フグ目カワハギ科ウスバハギ属の魚である。生息域は相模湾以南とされていたが、温暖化により生息域が少しずつ北上しているとある。北海道や青森県などでも漁獲されるようになっているので、事実上、北海道南部以南に生息域を広げてしまっているような……。ソウシハギはその内臓にパリトキシンという毒を持っている。フグ毒のテトロドトキシンの約70倍の毒性があるとされており、少量でも摂取すると死に至ることも。
見分け方は難しくないような気がする。まず、体表に黒い斑紋と青い波状の紋がある。頭長(胸鰭の付け根から口の先の長さ)よりも長い団扇(うちわ)状の大きな尾ビレを持つ。見間違うとすれば体型が比較的似ているウマヅラハギだが、この2点に注目して見分ければ、まず大丈夫だと思われる。どうかなぁ~と思ったときは迷わずリリース。命がけで食う魚ではないと思われる。超美味な魚ならフグのようになんとしてでも食ってやろうと、ソウシハギ免許ができているはずだ。
著者: へた釣り