信心深いわけでもないが、初詣くらいは行く。伊豆の来宮神社に毎年参る。境内に樹齢2000年以上の大楠があり、その周りを1周すると寿命が1年延びるらしい。毎年1周すれば不死身になれる。初詣の後は初釣りをと考えていたが強風が収まる気配がないどころか雪まで降り出し断念。
元旦くらいはそれらしい物を食べさせておかないと、妻1号の不満が爆発するので、大晦日から伊東のやまだ屋という旅館に1泊。部屋に温泉が付いており、入りたいときに服を脱いだらすぐに入れるのがお気に入り。誰に気兼ねすることもなく、のんびりお風呂に浸かって体を癒す。真夜中でもご飯の時間まで数分しかなくても思い立ったら数十秒後には温泉にジャポ~ン。こんな贅沢はない。食事は洗練された懐石風とはいかないが、海の幸を存分に楽しむことができる。元旦の朝の祝い膳は大根を削って作った鶴なんぞが添えられていて、なんだかとってもおめでたい感じ。年越しの宿は必ずここと決めている。理由を説明するのにちょうどいい言葉がある。北海道弁で言う、「あずましい(我が妻のようにしっくりくる)」のである。
宿をチェックアウトしたその足で来宮神社へ初詣。この神社、ダメな人にやさしいところが好きだ。斗酒は無理だが一升酒は辞さずという大酒飲みで、あまり大人しい飲み方ができないへた釣りにとって、お酒をやめろとは言わずに酒難だけを除いてくれるお守りはありがたい。本殿の奥に樹齢2000年以上の大楠があり、その周りを1周すると寿命が1年延び、その1年は医者いらずになれる。列に並ぶのが大嫌いにも関わらず、この神社の初詣だけは30分くらい並ぶ。不死身になれるし酒難も除けられるのであるから我慢できる。
初詣から帰ってきたら5分でも10分でもいいから堤防で竿を出し、初釣りをと目論んでいた。風が恐ろしく強いので穴釣りでと考えていた。1年の計は元旦にありと強行するつもりでいたら、なんと雪が降り始めて断念。年末年始に伊豆に釣りにくるようになって5年目だが、雪が降ったのはこれが初めて。明日は終日家族サービスで、竿を出す時間は取れそうにない。初釣りは3日かなぁ? それとも明日の朝、強行しちゃう?
著者: へた釣り