束予告して達成したら格好いいよねなんて下世話なことを考えてるヤツには釣りの神様が微笑まないのである。数釣りシーズンに突入したはずの剣崎沖のイサキ。確かに高活性の群れは船の下にいた。でも、もっと元気なソウダガツオに邪魔されまくってイサキは44匹だけ。なす術なし…。
束を狙える条件は、潮があまり速くない、オマツリしない程度に船が混んでないの2つ。当然、イサキの活性がよくないと話にならないけれどこれは行ってみなくちゃ分からない。本日は若潮後の中潮で潮は緩め、金沢八景・一之瀬丸のイサキ船は、一昨日の段階で「予約1名」だったので混まないはずと思っていた。潮は想定通り釣りにくいほどには速くなかった。でも、船上は片舷8人と胴の間で束狙いにはかなり厳しい混み具合。目標を今季最多の62匹に下方修正したけれど……修正後の目標にも届かなかった。
台風の影響はほとんどなく、船はスイスイと進んで剣崎沖に到着する。イサキも終盤戦なので、盛期ほどの船の数はないがいつもの根の上に少しまばらに船団ができていた。船団の外側に合流して釣り開始となる。凪だし曇り空なので条件は悪くない。その割には周りの船であまり釣れている気配はなかったが、なんとかなるはずと信じて仕掛けを投入する。指示ダナは「16メートルから10メートル」。16メートルまで落としてシャクるとすぐに竿先をフルルと震わせるウリンボの魚信。追い食いを狙ったが追い食いはせず。この日はずっとこのパターンだった。狙って追い食いを発生させるのが難しく。ほとんどの場合、1匹ずつ釣り上げることになった。
イサキ狙いのウィリーは高めのタナまでしっかり探るのが良型を混ぜるコツ。ビシの位置9メートルまで50センチ刻みで探る。スティ時間が短いと魚信が減るし、魚信っても針掛かりせずのことが多かったのでスティ時間を少しずつ長くしていってスティ3秒というへた釣りのウィリーにしてはのんびりとした釣り方に落ち着いた。高いタナで25センチくらいのイサキが釣れる。イサキ釣りの定石通りピラミッド状の群れの頂点に良型がいるようで、低めのタナはウリンボ中心だが、高めのタナで魚信をだせればサイズアップした。ぺース的には束は無理だがゴンズイ玉(40~50匹)までは楽に行けそうな感じだった。
最初のお邪魔虫は流れ藻。仕掛けを回収してやり過ごさないとテンビンや仕掛けに藻が絡まってどうにもならない。船長がポンプで海水を循環させるのさえ無理と判断したような有様で流れ藻によってたびたび釣りが中断される。そして流れ藻以上に面倒なお邪魔虫がやってきた。ソウダガツオである。仕掛けがタナまで落ちないことがよくあり、逆にイサキを掛けて巻き上げ中にソウダガツオが食ってきてイサキがソウダに化けるなんてことも。クッションなしにしてソウダガツオが掛かると仕掛けが切れるようにした。おかげで仕掛けの消耗が半端じゃなく。12個持っていっていた仕掛けは全滅し、何年かぶりに船宿の仕掛けを購入する羽目に。
ソウダにはやられっぱなし。対処法はない。おまけに良型イサキがいると想像している高めのタナでもソウダが食ってくるようになるとさっぱりお手上げである。低めのタナに絞ってウリンボで数を稼ぐという選択肢もあったが……どうせ束は無理なペースだったので型にも色気をだして釣り続ける。結果、大ウリンボサイズ(25センチ超)が8匹 混ざったので一応作戦成功。ただし、ソウダガツオのせいで数は伸ばせず44匹までだった。一応、今季2度目のイサキのゴンズイ玉も達成できたのでまずまずってことにしておこう。束には来週以降、再チャレンジするよ。
著者: へた釣り