高知編の最終回は外食先で食べた美味い物。カツオのたたきに関しては明神丸という居酒屋で食べた物が最も美味かった。さらにサバ嫌いのはずのへた釣り一家が奪い合って食べた清水サバの握り。ユニークすぎるかいだ屋のうな重。鉄板の美味さだった安兵衛本店の揚げ焼き餃子。
高知は男は一升、女は五合の日本酒を一気飲みする土佐赤岡どろめ祭りが開催されるお土地柄である。繁華街には多数の飲み屋があり、ホテルの食事よりもリーズナブルでしかも美味な店が見つかる。ホテルは朝食だけにして夜は飲み屋でが正しいかも。明神丸は地元の人もカツオのたたきが絶品と認める居酒屋だ。注文してから藁で焼いてくれる。塩たたきとタレたたきの両方を味わえる焼切り塩・タレ盛合わせなら12切で1440円。作り立て(焼き切り)なおかげもあってか高知滞在中に食べた中でここのカツオのたたきが最も美味く感じた。ホテルで作り置きになっているカツオのたたきとは別次元の味だ。
もう1つ驚いたのが清水サバ。握りを頼んだのだが、サバ嫌いのはずのへた釣り家の全員が奪い合うようにして食べることになった。確かにサバなのだがサバっぽさはほとんどなく脂のノリも絶妙。土佐清水の港に冬場に水揚げされるゴマサバらしく胴付き仕掛けに似た立縄漁という方法で獲られているようだ。旬は10月から2月までなのでギリギリ楽しめたって感じかな? 握りを完食したあとでお刺身も追加した。
昼食に食べたうな重がこれまで食べたあらゆるうな重とは違うベクトルの美味さだった。空港と市内との間にあるかいだ屋というお店で供されたうなぎは残念ながら四万十産ではなかったが、小ぶりのうなぎを時間をかけてじっくり焼いた蒲焼は外はパリッとして中はふんわり。小ぶりなので身は薄めでうなぎの脂を楽しむというより蒲焼の香ばしさと食感を楽しむユニークなうな重だった。店に入ってから最低30分、長い時は1時間以上待たされるのでそこまでして食べるという覚悟が必要。
深夜の高知といえば、屋台の餃子とビールというのが文化である。恵比寿にある安兵衛というお店でそう教わった。屋台は確かに数店あり餃子におでん、ラーメンとビールというのが基本メニューだった。今回は安兵衛の本店を表敬訪問。揚げ焼きされて揚げ餃子と焼き餃子の中間よりやや揚げ餃子よりの餃子は子供たちいわく「ここの餃子は神」。メニューは恵比寿店よりシンプルで焼き餃子とおでん、飲み物はビールか日本酒。恵比寿店は17時30分の開店前に並んでないと入れない行列店だが、高知本店も開店してすぐに満席となり行列ができ始めてびっくりした。
著者: へた釣り